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マンション vs. 一戸建て：購入前に知っておきたいメリット・デメリット
2025.12.25
不動産を購入する際、マンションにするか戸建てにするかを悩むケースは少なくありません。どちらにもメリットや注意点があります。今回のコラムではそれらを整理して紹介します。
ライフスタイル別の向き不向き
一概にマンションがよい、戸建てがよいということは言えず、ライフスタイルや将来設計によって異なります。
マンションの大きなメリットは、立地の良さ・防災性・防犯性です。駅から徒歩数分の場所にあったり、場合によっては駅直結だったりするのはマンションならではの特徴です。
一方で戸建ての特徴はプライベート性やリフォームの自由度が高い点にあります。
都市部に住んでいて通勤の利便性や防災性を重視するならマンションの方がよいでしょう。一方で郊外に住んでいて自動車通勤が当たり前となる環境や、駅から多少離れていて静かな環境で暮らしたいということなら戸建ての方が適しているケースが多くなります。
建物の性能と特徴の比較
続いて、建物としての性能を比較していきましょう。
ここでは防犯性・防音性・耐震性・耐火性の4つについて比較します。
防犯性に優れているのはマンションです。オートロックや防犯カメラが設けられていることが多く、防犯性ではマンションの方が優れています。近年では戸建て向きのホームセキュリティも充実していますが、空き巣の被害数は圧倒的に戸建ての方が多い状況です。
壁や床、天井などの素材で考えると、防音性は戸建てよりもマンションの方が高いと言えます。しかし、上下左右の部屋に人が住んでいることを考えると、一定の配慮は必要になるでしょう。
戸建ては外壁や道路などで隣家と一定の距離があるため独立性が高く、実は戸建てはマンションよりは騒音トラブルが起きにくい傾向にあります。つまり、建物単体で見た場合はマンションの方が優れていますが、住環境を考えると戸建ての方が適していることもあります。
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続いて耐震性と耐火性について比較します。現在の耐震基準で建てられたマンションは、震度5クラスの地震でほぼ損傷せず、震度7クラスの大きな地震がきても倒壊しない程度の強度となっています。一方で震度7クラスの地震では、戸建ての場合、ほとんどが倒壊してしまいます。
さらに、不燃性のコンクリートで建てられているマンションは防火性にも優れています。木造が一般的な戸建てと比較すると、防火性の点ではマンションの方が圧倒的に優秀です。このことは火災保険の金額にも影響し、マンションの方が戸建てよりも火災保険料が安い傾向にあります。
維持費・管理面・資産性の違い
建物としての性能はマンションの方が秀でている点が多くあります。一方で費用面ではマンションの方が負担が大きくなる傾向があります。以下の３点はマンションの場合のみ発生する費用です。
・駐車場代
敷地内の駐車場を使用するには別途費用が必要です。駐車場代は立地で大きく料金が異なり、東京23区内であれば月額3万～4万円程度が相場となっています。
・管理費（共益費）
管理会社に支払う費用で、エントランスやゴミ捨て場など、共有部の管理のために支払います。月額で1万～2万円が目安です。
・修繕積立金
修繕とは外壁や廊下の損傷に対する補修、住民が共用する設備を交換することなどをいいます。分譲マンションでは、10数年ごとに大掛かりな修繕工事が行われ、そのために毎月1万～2万円ほどを住民が積み立てています。修繕積立金はマンションの購入価格には含まれていません。
また、中古マンションの場合、管理組合が上手く機能していないことなどが理由で、修繕積立金が十分に積み立てられていないことがあります。その際は、修繕のために大きな金額が急に必要になることもあるので、購入前に積立状況の確認をすることをおすすめします。
将来の売却しやすさ・市場動向の比較
ライフステージなどの変化で、不動産を売却するケースがあります。売却のしやすさで言えば、マンションに分があります。駅から近く、利便性の高いマンションには高い需要があります。一方で戸建ては、駅から離れていますし、その広さから「ちょうどそのエリアでその間取りの物件を探している」という人がなかなか見つかりにくい状況にあります。将来的な売却を視野に入れるのなら、マンションの方がよいでしょう。
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